政府は平成29年度の税制改正で、賃上げを実施した中小企業を対象に法人税の減税額を引き上げる方針を固めました。
大企業に比べて遅れている中小企業の賃上げを税制面から後押しして国内の消費を底上げし、経済の好循環につなげる狙いです。
拡充するのは、平成25年度に導入された「所得拡大促進税制」で、現在は企業が一定程度、従業員らへの給与支給総額を増やした場合、その増加分の10%の金額を法人税から差し引けます。
これを、資本金1億円以下の中小企業を対象に、増加分の20%まで引き上げることを目指すとのことです。
「所得拡大促進税制」は事前の届け出が不要で、とても使いやすい制度です。
この給与支給総額には、賞与も含みますので、基本給の引き上げに抵抗がある会社でも活用できます。
今後の中小企業の賃上げが期待できそうです。
ただし、「所得拡大促進税制」は、当初申告要件のため遡りで更正の請求はできませんので、確定申告の際には適用をお忘れなく。
海外子会社を通じた日本企業の税逃れを防ぐため、政府が検討する新たな課税ルールが27日に判明しました。
ペーパー会社を海外に作った場合、その国の法人税率がどうあれ全て日本の税率を適用して課税するというのが主な内容です。
具体的には、明白にペーパー会社とみなされる場合は所在国の税率を問わず全て親会社との合算対象とする。
それ以外の子会社は所得の中身を精査し、商品の製造・販売といった事業で得た所得は所在国が課税、株式配当など現地での事業実体が認められない所得は日本が課税する形を原則とする。
その上で、企業の事務負担に配慮して「制度適用免除基準」を導入する予定です。
政府は、最近の「パナマ文書」問題などの税逃れに厳しく対処するという姿勢を示してきているようです。
しかしながら、海外子会社の情報収集、他国との税額調整、適用要件の明確化など、なかなか超えるべきハードルは高いように感じられます。
民泊新法とされる「住宅宿泊事業法」が6月9日、参議院本会議で賛成多数により可決・成立しました。
訪日外国人観光客等を自宅等に宿泊させ宿泊料を得る民泊サービスは、大阪府と大阪市、東京都大田区の3自治体が、国家戦略特区に基づく民泊条例による認定を受けて既に活用されています。
民泊特区以外では、旅館業法の簡易宿泊所の免許を取得するしかなく、公衆衛生や住民等とのトラブル防止、無許可で旅館業を営む違法民泊への対応が急務となっていました。
民泊新法と呼ばれる「住宅宿泊事業法」の制定により、年間提供日数の上限は180日となっていますが、各自治体が地域の実情を反映して日数制限条例で対応できるようにされています。
民泊新法については、住宅宿泊事業に係る届出制度、住宅宿泊管理業に係る登録制度、住宅宿泊仲介業に係る登録制度の創設等を主な内容としています。
ここで問題となるのは、民泊新法により住宅等を民泊に使用している家屋については「居住の用に供するものではない」などとして、民泊に利用された土地等の部分は住宅用地に係る固定資産税の減額特例が適用できないことが想定されます。
最近は投資目的として民泊営業される事案が増えてきていますが、減額特例が適用できない場合は固定資産税が最大6倍になりますので、それを加味して投資計画を立てる必要があります。
また、国税庁は今回の届出・登録データを元に税務申告を分析・検討すると表明していますので、民泊関連の申告漏れにも注意が必要です。
政府与党は8日、平成29年度の税制改正大綱を決定しました。
主な内容は以下の通りです。
・消費税10%は平成31年10月から。
・配偶者控除の年収要件を「150万円以下」へ引き上げ。ただし、年収1120万円超の世帯主に所得制限。
・ビール類の税率を平成38年10月に全て統一。
・エコカー減税を2年延長。ただし、燃費基準を厳しくして現在の新車の9割から段階的に7割へ絞り込み。
・高さ60メートル超のマンションを対象に固定資産税を高層階は増税、低層階は減税。1階と40階で10%差。
・NISAに非課税期間20年、投資額上限年40万円とする長期積立枠を新設。
・2%以上賃上げした中小企業には給与総額増加分の22%を減税。
・日本企業が海外に設けたペーパー会社の所得に日本の税率を適用。
・現在は相続人と被相続人が海外に5年超住んでいれば海外財産に相続税がかからないが、それを10年超に改正。
ほとんどがすでにブログでお伝えした通りの内容で、大きな変更点はありません。
「夫婦控除」などの女性の働き方改革は今後の課題という形になりました。
自民、公明両党は2日、与党税制協議会を開き、配偶者控除の見直しで一致しました。
減税になる配偶者の年収要件を現行の「103万円以下」から「150万円以下」に引き上げ、150万円を超えても「201万円以下」までは控除の一部を受けられる仕組みを導入するとのことです。
一方、世帯主の年収が1120万円までの世帯は控除を38万円とした上で、1120万円を超えると26万円、1170万円超は13万円と段階的に控除額を減らし、1220万円超でゼロにするにすることによって、財源を確保します。
また、ビール類の酒税は10年後の平成38年10月に一本化することで決着しました。
今回の会合で配偶者控除の件はほぼ決着となりました。
「夫婦控除」などの紆余曲折がありましたが、結局は配偶者控除の年収要件の引き上げという安易な方法を取りましたので、女性の社会進出や労働力の確保という本当の意味での問題解決には至っていません。
税以外の分野でも今後の対策が必要かと思われます。
政府・与党は24日、平成29年度税制改正の焦点となっている所得税の配偶者控除の見直しについて、控除対象となる配偶者の年収上限を現在の「103万円」から「150万円」に引き上げる方向で最終調整に入りました。
ただ、年収が150万円を超えても、世帯の手取りが急に減らないよう、年収201万円までは控除額を段階的に縮小する配偶者特別控除も併せて導入するとのことです。
また、対象世帯の拡大による税収減を防ぐため、世帯主の所得が900万円(年収1120万円)を超えた場合は制度の対象外とする方針です。
配偶者控除もようやく本決まりになりそうです。
150万円の配偶者控除と201万円の配偶者特別控除の改正で、税務上のパート勤務の壁は解消できるかと思います。
この他にパート勤務の壁として残されているのは、企業の配偶者手当と社会保険の適用要件130万円(大企業は106万円)です。
これらを解決しないことには、パートの勤労意欲を刺激することはなかなか難しいです。
政府税制調査会は14日、配偶者控除の見直しを中心とする所得税改革の中間報告をまとめました。
主にパートの主婦の就労を促進するため、妻の年収要件を現行の103万円以下から引き上げる案を初めて明記し、平成29年度税制改正はこの案を基に制度設計を詰める方針です。
今後、与党は配偶者控除見直しの議論で、妻の年収要件を150万円以下に引き上げる案を軸に調整を進めます。
また、対象を絞るために夫の合計所得金額が1000万円(年収換算で1220万円)超の世帯への控除適用を制限する案も検討するようです。
ほぼ原案どおりで中間報告はまとめられました。
配偶者控除の妻の年収要件は150万円案が有力のようです。
このほかに、130万円案も候補に挙がっています。
結局、年収要件の落としどころがどこになるのかが気になるところです。
政府税制調査会の中間報告原案が7日判明しました。
配偶者控除の見直しで、配偶者の年収要件を現行の103万円以下から引き上げる拡充案を初めて明記しました。
同時に「税収中立の堅持」を掲げ、世帯主を対象にした所得制限を導入して適用世帯が広がりすぎないようにすることで、税収減を避ける必要性も強調しています。
今回の中間案で、「夫婦控除」への転換は財源確保の問題があるとして否定されていますので、採用されることはなさそうです。
目新しい内容としては、配偶者控除の見直しと合わせて、企業の配偶者手当も抜本的に見直すようにと訴えていることです。
税務上は、配偶者控除の他に、配偶者特別控除がありますので、収入と手取りの逆転現象は解消されています。
しかしながら、実際上は、配偶者控除が適用されなくなると企業の配偶者手当も打ち切られることが多いので、上記の問題が解決していませんでした。
今回の言及によってこの問題が解決するかもしれません。
平成29年度税制改正で焦点となる所得税の抜本的な改革について、政府・与党が先送りする検討に入ったことが5日、分かりました。
「配偶者控除」の見直しでは、当初、有力とされた妻の収入を問わず適用する「夫婦控除」に踏み込まず、現行制度の適用対象を見直す方向で調整するようです。
安倍晋三首相が衆院解散・総選挙に踏み切るとの観測が浮上する中、増税世帯が多くなる改革への慎重論が与党内で強まっていることを踏まえた対応です。
消費税10%引き上げのときもそうでしたが、選挙のたびに増税案が先送りになります。
今回はさらに配偶者控除の適用拡大という減税案まで検討しているようですが、財源の見通しは立っているのでしょうか。
政府は30日、見直し議論を進めている配偶者控除の適用対象を平成29年度改正で拡大する方向で検討に入りました。
「103万円」以下としている配偶者の年収要件を「150万円」まで引き上げ、働く女性を後押しする方向です。
税収減を抑えるため、高所得者らへの増税で財源を賄うことを検討しています。
配偶者控除を廃止したうえで働き方を問わず適用される「夫婦控除」を創設する案は、当面見送るとのことです。
先日まで配偶者控除については「廃止」が検討されていたにもかかわらず、真逆の「拡大」で驚きました。
結局のところ、不足する財源は所得税の税率引き上げで補填するようです。
平成27年に所得税の最高税率が40%から45%(住民税を含めると55%)に引き上げられたばかりであるのに、再度の増税となると、富裕層、特に日本を引っ張っているビジネス・リーダーが海外へ流出する可能性があります。
節税策として最近流行っていた保険商品の中に「低解約返戻型逓増定期保険」というものがあります。
この商品の特徴は、契約開始から一定期間経過すると返戻率が格段にアップするというものです。
この返戻率が激変する直前に、法人から個人へ契約者の名義変更をすれば、個人の解約返戻金は税金の安い一時所得として計算できるため、法人から支払われる給与所得と比べて税金を大幅に抑えることができました。
しかしながら、合理性の観点から、個別事案によっては税務上否認リスクがあるとまことしやかに囁かれていました。
そのような中で、平成30年1月1日以後に行われた生命保険契約の名義変更については、保険会社が税務当局にその情報を提供することが法制化されました。
税務当局が「低解約返戻型逓増定期保険」を否認しようという意図が透けて見える改正ですので、今後はこの商品を利用した節税策は難しくなると考えられます。
政府が、所得税の基礎控除について、高所得者ほど減税の効果が大きいとして見直しを検討していることが13日に分かりました。
基礎控除とは、誰でも所得税の計算で所得から差し引かれる38万円の控除のことです。
今のところ、高所得者でも低所得者でも減税の効果が変わらない税額控除とする案と、高所得者は所得制限を設ける案が浮上しています。
先日は、専業主婦優遇と言われる配偶者控除を廃止して、全ての夫婦世帯に適用する夫婦控除への見直しが議論されていました。
この基礎控除と配偶者控除の両者の見直しが、平成29年度税制改正に盛り込まれることになりそうです。
民法の相続分野の見直しを進めている法制審議会の部会は18日、婚姻関係が20年以上の夫婦の場合、配偶者が生前贈与や遺言で与えられた住居は、相続人が遺産分割で取り分を計算する際の対象から除外する案をまとめました。
配偶者は、法定相続に基づくと住居を除いた遺産の2分の1を得ることになり、住居を含めた遺産の2分の1を得る現在の仕組みよりも取り分が増える形となります。
当初は、配偶者の法定相続分を現行の2分の1から3分の2に引き上げる案が示されていましたが、反対意見が多かったため、その代替案として検討されてきました。
税務上は、相続税総額を算定したのちに、実際に相続した財産の価格の比率で案分して個々人の相続税を計算します。
そのため、今回のような改正が行われた場合、配偶者の税額軽減の規定などもありますので、相続税額に直接影響を及ぼすことになります。
今後の動向が気になるところです。
相続税を減らすために結んだ養子縁組が有効がどうかが争われた訴訟の上告審判決で最高裁は1月31日、「節税が主な目的であっても縁組が無効になるとは言えない」との初判断を示しました。
相続税額は遺産全体から一定額の基礎控除を差し引いた上で算出されますが、この控除分は3000万円が基本で、相続人1人につき600万円を加算されます。
そして、実子がいても養子は1人まで、実子がいなければ2人まで相続人に含められて基礎控除が計算されます。
そのため、相続人が多いほど控除額が増えて税金が減ることになり、資産が多い場合に節税目的で養子を増やすケースが少なくありません。
今回の訴訟では男性に縁組の意思があったかどうかが争点となりましたが、最高裁は「節税の動機と縁組の意思は併存し得る」と指摘し、縁組の意思があれば節税目的の養子縁組を認める初の判断を示したうえで、「男性に縁組の意思がないとはいえない」として縁組は有効と結論づけました。
資産家などが子の配偶者や孫を養子にすることは多く、こうした相続税対策の現状を裁判所が追認する形となりました。
しかしながら、今回の最高裁判決はあくまで民法上の養子縁組の有効性を判断したものであることから、税務上はこれまでどおり養子縁組に至った事情など個々の実態に応じて運用されていくことになりますので注意が必要です。
遺産相続の際に預貯金が遺産分割の対象になるのか争われた裁判で、最高裁は分割の対象になるとの判断を示しました。
複数の相続人が受け取り分を決める遺産分割の際、これまで不動産や株などは分割の対象でしたが、預貯金については過去の判例から全員の合意がない限り分割の対象にならず、法定相続分に従って自動的に分けられるとされてきました。
このため、一部の相続人に生前贈与がある場合などは不公平が生じるとの指摘が出ていました。
最高裁大法廷は、19日の決定で「遺産分割は相続人の間の実質的公平を図るもので、財産をできる限り幅広く対象とすることが望ましい」として、預貯金も遺産分割の対象になるとの判断を示し、過去の判例を変更しました。
以前にお伝えさせていただいた内容そのままの判決となりました。
預貯金については、判例上は遺産分割の対象外とされていましたが、実務上は公平性の観点から全員の同意があれば遺産分割の対象とされてきました。
今回は実務に判決が従った形となり、より現実的で公平な取扱いができるようになりました。
遺産相続の際、相続人の受け取り分を決める「遺産分割」の対象に預貯金が含まれるかが争われた裁判で、最高裁大法廷は19日、当事者双方の意見を聞く弁論を開きました。
最高裁は年内にも判断を示す見通しで、これまで「預貯金は対象外」としてきた判例を変更するとみられます。
従来から実際上は、不動産を相続しない代わりに預貯金を多く受け取って取り分を調整するというように、相続人全員の同意があれば預貯金も協議の対象とされてきました。
問題となるのは、協議がまとまらず、家裁に審判が申し立てられた場合です。
家裁が判例通りに判断すると、預貯金は分割手続きから除外されるため、生前贈与を受けた相続人などが優遇される事態が起きていました。
最高裁は「預貯金は必ず遺産分割の対象になる」との判断を下すのではないかと考えられます。
ただ、遺産分割協議が整うまで故人の預金が引き出せないとなると、故人の配偶者が当面の生活費や葬儀代の支払いに窮することが想定されるので、速やかな立法が望まれます。
相続法の見直しを検討する法制審議会の部会は18日、遺産分割時の配偶者の法定相続分を現行の2分の1から「3分の2」に引き上げることなどを柱とした中間試案について、「試案のままで議論を進めるのは困難」との意見で一致しました。
同審議会は今後、試案の修正か、代案を検討します。
6月にとりまとめた中間試案では、配偶者の相続分を(1)結婚後に相続財産が一定以上増加した(2)婚姻期間が長期だったなどの場合に増加させるものでした。
しかし、意見公募の結果、(1)について「婚姻後の財産増加額の算定を巡って相続の紛争が複雑化する」、(2)について「夫婦関係が破綻して、配偶者の貢献が認められない場合でも相続分が増加し、公平を害する」など、いずれも反対意見が多数だったとのことです。
税理士界からも(1)については、相続財産の棚卸しに時間がかかるため、申告期限10ヶ月に間に合わないといった声がありました。
(2)についても、いくら長期婚姻だとしても感覚的に3分の2は多すぎて、かえって紛争を招きそうです。
なかなか世論の賛同を得ることは難しいかと思います。
平成28年10月以降に提出する相続税申告書の被相続人のマイナンバー(個人番号)の記載が不要になりました。
従来から「故人から相続開始後に個人番号の提供を受けることはできない」「相続開始前に相続税の申告の為にあらかじめ個人番号の提供を受けておくことは親族間であっても抵抗がある」 などの意見が多く寄せられていたようです。
そこで、税務署としても故人のマイナンバーを入手することが難しいことについて理解を示し、平成28年9月30日に「相続税の申告書への被相続人の個人番号の記載に係る取扱いの変更について」のお知らせを発表し、被相続人のマイナンバーの記載を不要としました。
相続税申告時の資料収集が一つ減ることにはなりましたが、相変わらず「相続人」のマイナンバーの記載は必要です。
今後もマイナンバーの呪縛から逃れられませんので、適正な申告を心掛けましょう。
租税条約に基づく「共通報告基準」により、平成29年1月1日以後に新規開設した海外の口座情報について、100以上の国との自動的情報交換制度が開始されます。
具体的には、平成29年1月1日から銀行、証券会社などの金融機関で新規の口座開設をする場合に、氏名、住所などを新規届出書に記載することを求められ、それらの口座残高、利子・配当金額が国税庁に集約された後に、租税条約締結国へ自動的に情報提供されることになります。
居住者・非居住者(自国人・外国人)にかかわらず、平成29年1月1日以後の新規口座開設について新規届出書の記載が必要なようです。
ただし、金融機関が国税庁へ報告するのは、非居住者(自国の外国人)の情報だけとなります。
今回の自動的情報交換制度は平成29年1月1日以後の新規開設口座についての適用となっていますが、平成28年12月31日以前に開設した口座についても、平成30年12月31日までに情報を特定することになっています。
相続税対策を称して海外口座の開設を促された方も多いかと思いますが、今後はたとえ口座が海外にあったとしてもこの自動的情報交換制度により丸裸にされることでしょう。
また、容易に海外口座の残高が把握できるようになりますので、国外財産調書の提出洩れも指摘されるようになるかと思います。
提出義務があるにもかかわらず、国外財産調書を提出していない場合には、懲役刑などの罰則もありますので、注意が必要です。
所得の高い高齢者が介護保険サービスを利用する際の自己負担を来年8月から3割に引き上げることを柱とした改正介護保険関連法が5月26日、参院本会議で可決、成立しました。
介護サービスの自己負担は原則1割ですが、平成27年から一定の所得の人は2割になっています。
3割負担の具体的な所得水準は今後の政令で決まりますが、厚生労働省は単身で340万円(年金収入のみでは344万円)以上、夫婦世帯で463万円以上を検討しています。
以前にお伝えした内容通りで可決されました。
http://www.iwaikaikei.jp/contents_206.html
社会保障財源が厳しい状況が見て取れます。
今後も所得基準が引き下げられて3割負担対象者が増加していくことが予想されます。
従来は、週30時間以上勤務の従業員が社会保険の加入対象となっていました。
しかし、平成28年10月からは、従業員501以上の大企業について、週20時間以上勤務のパート・アルバイトも社会保険の加入が義務付けられました。
また、平成29年4月からは、従業員500以下の中小企業についても、労使で合意すれば、週20時間以上勤務のパート・アルバイトの社会保険加入が可能になりました。
ここでいう労使合意とは、従業員の2分の1以上の同意のことです。
労使合意がなされれば、要件を満たす従業員はたとえ加入に反対しても加入しなければなりません。
パートA君は加入させるけど、パートB君は加入させないというような取り扱いはできませんのでご注意ください。

厚生労働省が通常国会に提出する介護保険法などの改正案の概要が12日、分かりました。
サービス利用時の自己負担を現在の2割から3割に引き上げる対象は、単身の場合は年収340万円(年金収入のみの場合は344万円)以上、夫婦世帯の場合は年収463万円以上になります。
負担増になるのは原則65歳以上の利用者のうち3%にあたる約12万人です。
平成30年8月の実施を目指すとのことです。
安倍政権は年金・健康保険に引き続き介護保険も高齢者に負担を求めていく方針のようです。
ツケを将来に先送りにしない姿勢は評価できますが、財政の立て直しは景気回復・冗費削減が本筋であることを認識してほしいです。
厚生労働省が検討している高齢者関連の医療保険制度の見直し案の全容が28日、分かりました。
医療費の自己負担に上限を設ける「高額療養費制度」では、70歳以上で住民税が課税される年収約370万円未満の「一般所得者」の負担上限を引き上げるなど、負担が重くなります。
75歳以上の後期高齢者医療制度では、74歳まで扶養家族だった人の定額部分の保険料の軽減措置が、平成29年度に9割から5割に縮小されます。
さらに、現在は徴収していない所得に応じた保険料も、平成30年度から支払わなければならなくなります。
また、年金収入が153万〜211万円と比較的低い人向けに、所得に応じた保険料を5割軽減している特例は廃止となり、定額部分の保険料で8.5〜9割軽減している特例は新たに75歳になる人を含め当面存続させるようです。
政府・与党内で最終調整を進め、一部を除き来年度から実施する見込みです。
前回の介護保険に続き高齢者医療保険制度も特例廃止や軽減といった内容が目につきます。
安倍内閣は医療費削減のために大鉈を振るって改革に取り組んでいるようですので、今後も高齢者に負担を求める制度改革が新しく提案される可能性があります。
与党は衆院厚生労働委員会で25日、賃金の下落に合わせて年金支給額の引き下げを強化する年金制度改革法案を可決しました。
29日にも衆院を通過させる見込みです。
法案のポイントは以下の通りです。
・年金支給額を抑制する仕組みを強化
・従業員500人以下の企業でも労使が合意すれば、厚生年金の加入対象を拡大
・国民年金に加入する女性の出産前後の保険料納付を免除
・年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に経営委員会を新設、合議制にする。
野党が「年金カット法案が強行採決された」と訴えて話題となっています。
賃金が下がって物価が上がった場合にも年金がカットされるという内容は確かに厳しいですが、過去にデフレ時にも年金支給額を据え置いていたという経緯もありますので、どこかのタイミングでカットせざるを得ない状況かと思います。
厚生労働省は18日、現役並みに所得の高い高齢者を対象に、平成30年8月から介護保険サービス利用時の自己負担を現在の2割から3割に増やす方針を固めました。
来年の通常国会に関連法の改正を目指します。
介護保険の利用者負担は原則1割で、昨年8月から一定以上の所得(単身で年金収入だけの場合年収280万円以上)がある人は2割になっています。
厚生労働省はこのうち年収370万円以上などの人を3割にしたい考えのようです。
安倍首相も医療費削減を指示していますので、これは避けられない流れではないでしょうか。
しかしながら、医療制度も税制度もそうですが、国民の批判をかわすために高所得者を狙い撃ちにしている節があります。
今後の安倍政権の支持率の変化も気になるところです。
年金を受け取れない人を減らすため、年金の受給に必要な保険料の納付期間を25年から10年に短縮する改正年金機能強化法が16日の参院本会議で全会一致で可決、成立しました。
基礎年金の受給額は、保険料の納付期間が25年間で月額約4万円、10年間で月額約1万6000円となるそうです。
現在の生活保護の金額が月額約10万円前後になることもありますので、これまで働いて掛けてきた年金の金額のほうが低いのは不公平感が残ります。
今後は生活保護の仕組みにもてこ入れが必要でしょう。
政府は11日、40歳〜64歳が支払う介護保険料の計算方法を見直し、収入に応じた「総報酬割」の仕組みに移行する時期を来年度からとする方針を固めました。
健康保険組合などが負担する金額の3分の1について、新しい方法を導入する予定です。
現在は健康保険組合などの加入者数に応じた「加入者割」で計算しており、所得が低い中小企業の社員の負担が相対的に重くなっていますが、この「総報酬割」の仕組みにより、大企業の社員は負担が増える一方、中小企業の負担が減ることになります。
介護保険料を含む社会保険料の半額は企業が負担していますので、介護保険料の負担が減る中小企業にとっては朗報です。
また、中小企業が多く加入する協会けんぽも、介護保険料の負担が減ることにより、国から投入される税金も減ることになります。
今後は、この浮いた財源の使い道も気になるところです。
無年金の人を救済するため、年金を受け取るのに必要な加入期間(受給資格期間)を25年から10年に短縮する年金機能強化法改正案が21日、今国会で成立する見通しとなりました。
成立すれば、来年10月にも約64万人が新たに年金を受け取れるようになります。
しかしながら、当てにしていた消費税増税が延期されたため、恒久財源の確保に不安が残ります。
また、受給資格期間10年の場合の年金額は月額1万6000円程度で、救済するには力不足です。
抜本的な法改正が必要となるでしょう。
厚生労働省は27日、75歳以上の後期高齢者医療制度で、低所得者の定額部分の保険料を最大9割軽減している特例を廃止し、平成29年度から段階的に引き上げる方向で検討に入りました。
法令で定める軽減幅は最大7割で、現在は税金を使ってさらに安くしていますが、本来の規定通りになります。
増え続ける医療費を賄うためではありますが、元々が高齢者向けの人気取り政策でしたので廃止もやむ得ないといえるでしょう。
厚生労働省は17日、都道府県ごとに決められる地域別最低賃金の平成29年度の改定結果が出そろい、全国平均の時給は昨年度比25円増の848円になったと発表しました。2年連続となる3%の引き上げで、金額でも昨年度と並んで現在の方式になった平成14年度以降最大の上げ幅となりました。
京都府の最低賃金は856円で、10月1日発効予定です。
最低賃金の引上げは純粋なコスト増になりますので、特に中小企業にとっては大きな痛手です。節税や助成金・補助金などの急場しのぎの手当てでは限界がありますので、企業競争力を低下させないような施策が望まれます。
高収入の一部専門職を残業代支払いなどの労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」を含む労働基準法改正案の修正を巡り、連合は27日、政労使での修正合意を見送り、新制度への事実上の容認姿勢を撤回することを決めました。
当初の改正案は、「高度プロフェッショナル制度」と呼ばれ、年収1075万円以上を条件に金融ディーラーや研究開発などの専門職を対象としたもので、残業代ゼロが可能となる制度でした。これに当初は反対していた連合が休日確保義務などを課すことで賛成に転じようとしていることが話題となりましたが、案の定、世論と連合内部の反対により、頓挫する形となったようです。過労自殺が問題となっている昨今では、当改正案の成立は一筋縄ではいかないでしょう。
労働者が不当解雇された場合に職場復帰ではなく、金銭支払いで解決する制度に関し、厚生労働省の有識者検討会は5月29日、制度の必要性について「労働者救済の選択肢を確保する観点から一定程度認められる」として、厚労相の諮問機関である労働政策審議会で議論するよう提言する報告書を取りまとめました。
報告書は、不当に解雇された労働者が復職ではなく、金銭支払いによる解決を求め、裁判所が違法解雇と認定した上で支払いを命じる仕組みを推す内容となっています。
労働者と会社双方が事前に金銭的な予測を立てることができるよう、会社が支払う解決金に上限と下限を設けることを適当としています。
不当解雇訴訟においては、その多くが金銭支払いにより解決している現状がありますし、また、いたずらに訴訟を長引かせないという意味でも、不当解雇金銭支払制度は有用ではないでしょうか。
そもそも違法解雇が発生しないような制度を設ける必要があるという意見はごもっともですが、今回の制度も会社・労働者双方にとって選択肢の一つとしての意義があります。
厚生労働省は、女性に比べ著しく低い男性の育児休業取得率をアップさせようと利用促進策の検討を始めました。
子育てと仕事の両立のための負担が女性に大きく偏り、安倍政権が掲げる女性の活躍推進の障害となっているためとのことです。
取得しづらい職場の雰囲気を改善するため、企業に男性従業員の利用状況の公表を義務付ける案などが浮上しています。
現行で最長1年半の育休は、法改正により今年10月からは最長2年に延長されました。
これは、待機児童対策の一環ですが、女性の育休取得が長期化すればキャリア形成に悪影響を与えるとの懸念は根強いです。
また、女性の育休取得率は80%を超えているにもかかわらず、男性の育休取得率は2〜3%ほどにとどまっています。
そのため、厚労省は、男性育休状況の公表義務付けにより、取得率アップを狙っているようです。
現在、男性従業員に育休を取得させると事業所に57万円が支給される助成金などがありますので、事業主の方も前向きに検討されてはいかがでしょうか。
政府が導入を進める残業規制について、安倍首相は13日、連合会長と経団連会長に、繁忙期の上限を「月100時間未満」にするよう要請しました。
労使は合意する方向で、焦点だった残業上限問題は首相裁定で事実上決着しました。
政府は最長で年720時間とする上限を盛り込んだ働き方改革の実行計画を月内にまとめる方針です。
残業規制のポイント
・残業は原則として月45時間、年360時間を上限とする。
・繁忙期に限り、年6ヶ月まで月45時間を超える残業を特例で認める。
・特例の上限は単月で月100時間未満とする。2〜6ヶ月では平均80時間を上限とする。
・特例の延長分を含めても年720時間以内でなければならない。
残業上限月100時間は長すぎるように感じますが、一定の規制を設けることを優先した形です。
この内容は今後の労働基準法改正に盛り込まれますので、当該違反については罰則が科されます。
また、導入から5年後に見直すことが明言されています。
見直しの際に上限の引き下げが検討されるであろうことから、残業規制について一歩踏み出したという点は評価できるかと思います。
政府は1日、働き方改革実現会議を開き、長時間労働を抑制するための議論を開始しました。
残業時間の上限については、年間で月平均60時間とし、繁忙期は単月なら100時間、2ヶ月続くなら月平均80時間までと定める考えで、上限を超えた場合は罰則の対象にする予定です。
現在の労基法は企業が残業させる場合、労使協定(36協定)を結んで上限時間を決める必要がある。
厚生労働省は上限を「月45時間」と告示しているが、労使で合意すれば年6回まで上限を超えられるため「青天井」と批判されています。
今回の政府案は残業時間について労使合意でも越えられない上限を設けることを検討しています。
厚生労働省の過労死ラインが「1ヶ月100時間、2〜6ヶ月平均80時間超」とされていることから、政府が過労死ラインまでの残業を追認しているような形になっているため、野党や過労死遺族から批判が上がっています。
残業時間に上限を設けるにしては緩すぎますので、今後は上限がさらに引き下げられて議論されるのではないかと予想されます。
ブラック企業をより厳しく取り締まるため、厚生労働省は26日、新たなガイドラインを発表しました。
厚労省はこれまで「月100時間超の残業を3事業所で確認した場合」に企業名を公表していましたが、新基準では「月80時間超の残業または過労死等・過労自殺等が2事業所で確認できた場合」に立ち入り調査を行い、追調査で違反が認められた場合に企業名が公表されるようになります。
電通事件を受けての厚生労働省の緊急対応となります。
これが違法残業の抑止力になれば良いですが、企業体質から変えていかないとなかなかサービス残業や隠れ残業はなくならないでしょう。
正社員と非正規労働者の不合理な待遇の格差をなくす「同一労働同一賃金」の実現のため、政府が作成した指針案が15日に判明しました。
通勤手当や出張旅費、食事手当、慶弔休暇は非正規を対象外とする格差を認めず、正社員と「同一の支給をしなければならない」と明記するとのことです。
それに対して、基本給やボーナスは仕事を進める能力や成果などが同じなら同水準の支給を原則とし、職業経験や成果に応じて支給内容に差を設けることも容認しました。
基本給と賞与は格差が容認されましたが、手当と福利厚生は同一に扱うべきとされました。
今回は指針レベルの規定ですので、罰則はないと思われます。
しかしながら、今後は労働基準法のように罰則が設けられることが考えられますので、パート・アルバイトを雇用されている事業主はご注意ください。
政府は27日、「働き方改革」に向け関係閣僚や労使代表ら有識者による「実現会議」の初会合を首相官邸で開きました。
長時間労働の抑制は、労働基準法が定めた残業に関する労使協定(36協定)の見直しが課題であり、これの上限設定を検討するとのことです。
また、自民党内には超過した場合の罰則を求める声もあるようです。
問題として、特に中小企業では、残業時間を抑制するために雇用を増やせば人件費増につながります。
また、実質的にはサービス残業が横行することになるのではないでしょうか。
京都市長は7日、観光客の増加で生じた課題解決に必要とされる新たな財源として、宿泊税の導入を提言した有識者委員会の答申を受け、制度創設のための条例案を9月市議会に提案する意向を表明しました。早ければ平成30年度中に宿泊税が導入される見通しです。
宿泊税の導入は東京都と大阪府に次ぐ3例目になります。ホテル、旅館だけでなく、ゲストハウス、民泊を含めたすべての宿泊施設を課税対象にしています。ただし、修学旅行生は免税となることを提言しています。具体的な課税額を示していないが、宿泊料金に応じて1人あたり100円〜300円程度を課税する東京や大阪の例を参考にする方針です。
宿泊税が観光インフラ整備に投資されることにより、さらに観光客を呼び込めることができそうです。そして、それが地域活性や利便性向上につながるので、京都住民にとって嬉しい税金となります。
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