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【岩井事務所だより】6月号「資産税関係にまつわるQ&A(譲渡所得税・相続税)」

2022/06/27
【岩井事務所だより】6月号「資産税関係にまつわるQ&A(譲渡所得税・相続税)」
 岩井事務所だより6月号は「資産税関係にまつわるQ&A(譲渡所得税・相続税)」です。

 テレビや雑誌で高齢者関係の資産の話題が多いようですが、これまで以上に資産税関係(譲渡所得、相続・贈与税)の相談も増えているようです。

 そこで、今回は身近な問題を取り上げ、ポイントを簡単に整理してみます。


Ⅰ.譲渡所得税関係
1.譲渡所得の収入金額

Q 所有していた土地を5000 万円で譲渡しました。

 その際、未経過固定資産税等を8 万5000 円受け取り、租税公課のマイナスとして処理しています。何か、問題はありますか。

A 固定資産税等は、その年の1 月1 日現在の所有者が4 月から翌年3 月までの1 年分を負担します。

 そして、商慣習から期間按分して精算することが実務上よく行われていますが、この金額は譲渡対価としての収入金額に算入しなければなりません。

 なお、補償金、取壊費用、造成負担金、測量による精算金などの名目で受け取った金額があれば、これらについても譲渡所得の収入金額とされます。


2.合計所得金額による判定

Q 令和3年中に自宅を譲渡しましたが、居住用財産を売却した場合の3000 万円控除の特例を適用したところ課税譲渡所得金額が0円(特別控除前の所得金額2800 万円)であったため、基礎控除を適用しました。

 この後、問題が生じることはありますか。
A 合計所得金額は、分離課税の譲渡所得については特別控除前の金額により判定します。したがって、合計所得金額2800 万円となり、基礎控除の適用はありません。

 なお、次の諸控除については、合計所得金額に制限があるため適用に注意が必要です。

① 寡婦・ひとり親控除…500 万円以下

② 配偶者控除及び配偶者特別控除…1000 万円以下

③ 基礎控除…2500 万円以下

④ 住宅借入金等特別控除…3000 万円(令和4 年1 月1 日以後居住は2000 万円)以下である年のみ適用


3.重複適用できない特例
Q 令和2 年に自宅を譲渡し、居住用財産を譲渡した場合の3000 万円の特別控除を適用して申告をしました。

 その後、令和3 年に新たに自宅を取得して居住を開始し、令和3 年分の確定申告で住宅借入金等特別控除を適用して申告しましたが、問題はないでしょうか。

A 租税特別措置法は、重複して適用できないことがありますので、適用を受けるには注意が必要です。

 特に譲渡所得の特別控除と住宅借入金等特別控除は、資金の流れから関係性が深く、誤まりやすいところなので十分な注意が必要です。

 新築等をした家屋を居住の用に供した個人が、下記の期間において、その家屋以外の家屋(それまで居住していた家屋など)について、居住用財産の譲渡の特例の適用を受けている又は受ける場合は、その者の居住年以後の各年分について、住宅借入金等特別控除を適用できません。

※令和2 年4 月1 日以後に譲渡した場合…その居住の用に供した年とその前2 年・後3 年の計6 年間

 なお、ご質問のケースの場合、住宅借入金等特別控除の方が有利と後で気づいた場合でも特別控除を受けない修正申告はできず、住宅借入金等特別控除の適用を取り消す修正申告をすることになります。


Ⅱ.相続税関係
1.遺産分割のやり直しと課税関係
Q 昨年父が亡くなり、相続人は母と子供が3 人です。当初法定申告期限までに遺産分割協議を済ませて申告してあります。

 しかし、最近になって長男が母の面倒を見ないと言い出したため、相続人間で話し合った遺産分割協議をやり直し、再配分することになりました。

このような遺産分割のやり直しは課税上問題ありませんか。

A 当初の遺産分割が法的に無効となる場合を除き、遺産分割のやり直しが行われた場合、税法では最初に取得した者に所有権がありますので、無償で移転した財産については、贈与税の課税対象となります。

2.未支給年金
Q 先日母が亡くなり遺産等を整理すると、生存中の期間に係る国民年金で、母の死亡日現在未支給のものがありましたので年金事務所に請求して、未支給分を一時金として受け取りました。この未支給分は、相続財産として相続税の課税財産になりますか。
A 年金の受給者が死亡した場合において、未支給であった年金の支払いを遺族が受けた場合には、その年金は相続税の課税財産ではなく、その遺族の一時所得に該当するとされています。

3.名義預金
Q 本年3 月に亡くなった父が、私の名義で預金をしていました。

 父が管理していた預金ですが、このような預金は相続財産の算定上どのように考えたら良いのでしょうか。

A 相続人名義の預金であったこと、その原資となった金員の出捐者、その管理・運用の状況、贈与の事実の有無を総合的に勘案して預貯金の帰属を判断します。

 そして、名義を借りているだけで被相続人のものと判断されると「名義預金」として相続財産に計上する必要があります。


4.特別縁故者の取扱い
Q ボランティアのC さんは身寄りのない老人のお世話をしていました。老人には、相続人等がいないため、自分が亡くなったら財産をC さんにあげると言っていましたが、遺言はなく昨年亡くなりました。

 C さんは、周囲の勧めもあって家庭裁判所に特別縁故者への相続財産の分与請求の申立てを行っていたところ、本年4 月にその請求が認められ、相続財産の分与を受けられました。

 この場合、課税関係はどうなりますか。
A 民法の特別縁故者に対する相続財産の分与の規定により相続財産の分与を受けた場合には、その分与を受けた者は、その分与を受けた財産を被相続人から遺贈により取得したものとみなされ、相続税の納税義務者となります。

 この場合、相続税は被相続人の相続開始時の法令に基づき計算され、課税される財産の価額は、その財産分与を受けた時の価額となります。

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